『ZAPP Ⅱ』完成度の高い80年代ファンク [No.933]

新年おめでとうございます。オンラインショップでレコードを購入することが増えたため,店で見つける本来のコレクターとしての喜びを味わえる年になるといいです。去年の暮れに購入したザップのセカンド・アルバムですが,かなり充実した内容で満足しています。アイディアと演奏力がうまく合致して,完成度の高さを感じられる一枚に仕上がっています。

ザップと言えばまずロジャー・トラウトマンのトークボックスを思い浮かべるが,本作ではしかるべきタイミングで使っている。前年(1981年)発表のロジャーのソロ作では全面的に使っていたので,やや食傷気味のところがあった。1982年のこちらでは,ロジャー以外のヴォーカリスト,ボビー・グローヴァーがソウルフルな歌声を聴かせてくれることで程よいバランスをとっている。

トークボックスと言えばまず思い浮かべるのがジョー・ウォルシュ「ロッキー・マウンテン・ウェイ」のギターに使用したサウンドだ。トーキング・モジュレーターと呼ばれていたが,チューブを口にくわえて口の形を変えることで音を変化させる仕組みだ。ピーター・フランプトン「ショー・ミー・ザ・ウェイ」の大ヒットも記憶にある。そのためギターとセットというイメージがあったが,実際はほかの楽器でも使えるのだった。

トークボックスをキーボードで使用したスティーヴィー・ワンダーを経てロジャー・トラウトマンが大々的に使用して世間に認知させたのではないだろうか。前述のソロ作,中でも「悲しいうわさ」のカヴァー曲はトークボックスだけで通したことで名を挙げた。トークボックスはその構造上人間の口を通した音になるので,肉感的な感じが残る。近年のオートチューンのような非人間的な響きとは異なるのだ。それがファンクに合っていたのだろう。

本作はバンドらしいサウンドが良く計算されていて,聴きごたえがある。勿論,単純に楽しんで聴くこともできる。よくできた80年代ファンクのレコードである。
Zapp II [Analog] - Zapp
Zapp II [Analog] - ZappMany Facets Of Roger [Analog] - Zapp & Roger
Many Facets Of Roger [Analog] - Zapp & RogerRocky Mountain Way - Joe Walsh
Rocky Mountain Way - Joe Walsh

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