[No.635]『リトル・ボックス・オー・スネイクス サンバースト・イヤーズ』/ホワイトスネイク

Little Box 'o' Snakes The Sunburst Years 1978-1982/Whitesnake
サンバースト時代のホワイトスネイクのアルバムを集めた8枚組ボックスが発売された。CDというフォーマットの生き残り対策としての,まとめ売りセットものだが,約3000円という安価で購入した。こうしたシリーズはあるアーティストの音楽性の変遷を追うには格好のテキストとなる。1978年から1982年までのホワイトスネイクがまるごと分かるボックスである。

1枚目が4曲入りEPだというのが面白い。LP以外の音源もボーナス・トラック扱いせずに,オリジナルの形で出そうという発想がいい。また,本ボックスではスタジオ盤以外にも,ライヴ盤もきちんと収められている点が嬉しい。『ライヴ・アット・ハマースミス』『ライヴ…イン・ザ・ハート・オブ・ザ・シティ』はCDでは一枚にまとめられたヴァージョンも出ていたが,ここではそれぞれ単独の形で一枚ずつ収録されていてありがたい。

全8枚を順に聴いていくと,やはり彼らの代表作は『フール・フォー・ユア・ラヴィング』『ライヴ…イン・ザ・ハート・オブ・ザ・シティ』の2枚だということが分かる。前者はイギリスらしい湿り気を感じるナンバーと,リフが効いたハード・ロックがうまく一枚に収められていて,スタジオ盤の代表である。これ以前のアルバムではチャカチャカした軽めのサウンドも聴かれるが,本作ではどっしりと地に足の着いた演奏が繰り広げられ,ブリティッシュ・ロックの王道サウンドである。後者は充実のライヴ作で,どの曲も気合い十分,スタジオ盤とひと味違うライヴらしい演奏が楽しめる。

80年代後半にはアメリカ受けするサウンドで大ヒットを飛ばすわけだが,やはりサンバースト時代こそデイヴィッド・カヴァーデイルの真骨頂と言える。彼の本来の姿とその魅力が最も良い形で表現されているのが,特に前述の2枚だろう。アメリカナイズされない,憂いを帯びた曲調とヴォーカル・スタイルはじわりと心に響く。他のアルバムにも聴き所は多く,このボックス・セットは価値が高い。難を言えばCDを取り出しにくい箱の作りが残念だ。箱は駄目だが,内容はバッチリである。

Little Box 'o' Snakes-Sunburst Years 1978-1982
EMI International
2013-05-09
Whitesnake

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この記事へのコメント

2013年09月29日 21:15
ホワイトスネイクの代表作が【フール・フォー・ユア・ラヴィング】と【ライヴ・・・イン・ザ・ハート・オブ・ザ・シティ】というご意見、全く同感です。80年代後半はもはやバンドという感覚もないですよね。ブリティッシュ・ハードの味わいがあってこそのホワイトスネイクだと俺も思います!!
2013年10月06日 12:49
最近は声の衰えが懸念されるらしいカーヴァーデイルですが,いいレコードを作っていましたよね。70年代のソロ作も良かったです。

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