A Collection/The Doors
ドアーズの40周年記念ミックスは2007年に発売され、話題を呼んだ。今回オリジナル・アルバム6枚の40周年記念ミックス盤をボックス・セットにしたものが発売された。『コレクション』というタイトルとバンド名のロゴだけの味も素っ気もないデザインのボックスで、ペラペラの紙ジャケットにCDが入ってい…
"Music From Big Pink"/The Band('68)。
発表当時20代半ばくらいの若者たちのデビュー・アルバムの冒頭曲が、反抗する娘に嘆く父親の心の声を歌ったものというのは凄い。若者文化が台頭してくる60年代後半の空気に対するアンチテーゼとも思える歌詞の内容は、メンバーの家族を写したジャケット内側の写真とともに、自分…
"Rev Up!!(The Best Of)"/Mitch Ryder & The Detroit Wheels
ミッチ・ライダーの熱いヴォーカルとごり押しのバンドの演奏は、まるでパンク・バンドのように荒削りで暴力的だ。このハード・エッジなサウンドはブラック・ミュージックへの尊敬と憧れが生み出した、ある種過剰なまでの攻撃性による。彼ら…
"Trout Mask Replica"/Captain Beefheart And His Magic Band('69)。
キャプテン・ビーフハート死去。本名ドン・ヴァン・ヴリート。享年69歳。残念ではあるが、80年代からは音楽活動から足を洗い前衛絵画の制作をしていたため、新作を聴くことができなかった。現役ミュージシャンではない分…
'Here Are The Sonics'/The Sonics('65)。
8月も終わりに近づいているというのにこの暑さ。よくうだるような暑さと言うが、苦しさすら感じる暑さである。となれば、暑いときには熱いものを飲めと言われるくらいなので、暑苦しいロックを聴くことにしよう。そこでガレージ・ロックの代名詞ソニックス登場である。
ガレ…
'The Letter'/The Box Tops('67)。
この黒っぽく渋い歌声が弱冠16歳の白人青年によるものだとはにわかに信じがたい。そのヴォーカリストの名はアレックス・チルトン。ボックス・トップス解散後にビッグ・スターを結成し、パワー・ポップの先達とも呼ばれることになる才人である。以前このブログでも紹介したが残念なことに今年…
'Kick Out The Jams'/MC5('69)。
1969年のロック界はレッド・ツェッペリンのデビューにより、ハード・ロック拡張の波が広がってきていることが分かる。ザ・フーはロック・オペラ『トミー』を発表するもライヴではハード路線に向かっていたし、ニール・ヤングの『エヴリバディ・ノウズ・ジス・イズ・ノーホエア』でのハード・ロ…
'I Just Don't Know What To Do Myself'/Dusty Springfield('64)
最近ダスティ・スプリングフィールドのベスト盤を2種類手に入れて聴いている。いわゆる白人ポップスのガール・シンガーくらいの認識だったのだが大間違いでした。確かな実力を持ったソウルフルなヴォーカルは聞き応え十分。ただし…