マーヴィン・ゲイ好調ライヴ『アット・ザ・ロンドン・パレディアム』[No.948]

前から聴きたかったマーヴィン・ゲイのライヴを2枚組アナログ盤で購入。1976年の大規模なツアーを収録したものだ。ライヴはあまり得意ではなかったと言われるマーヴィン・ゲイだが,本作では歌唱もMCも落ち着いた様子だ。本作の評価のポイントは3つのメドレー・パートの是非であろう。私はメドレーよりも単体の曲で聴くことが出来るマーヴィン・ゲイのパフォーマンスの方に軍配を上げる。

問題のメドレーその1はB面の60年代のヒット曲つなぎ。60年代の彼も魅力的だが,ライヴ時のマーヴィン・ゲイは,おそらくもはや過去のものとして捉えていたと思われる。1974年の『ライヴ!』では「化石メドレー」と称していたようだ。したがって観客へのサービスといった感じがする。

メドレーその2は同じくB面で名盤『ホワッツ・ゴーイング・オン』収録曲。これが意外にあっさりと処理されている。もったいない。しかし,あのアルバムでのマーヴィン・ゲイのヴォーカル多重録音を考えれば,ライヴでは再現不可能と判断したのか。それでも観客は大いに楽しんでいる様子が伝わる。

メドレーその3は,C面のデュエットシリーズ。フローレンス・ライルズという女性ヴォーカルとの掛け合いは可もなく不可もなく。これも,デュエットを聴きたい観客用のサービスコーナーといった感じ。

むしろ,本作の聴き物はきちんと一曲を演奏している方だ。例えばA面の「レッツ・ゲット・イット・オン」マーヴィン・ゲイのヴォーカルも快調。ところがライヴではこの曲の最中にストリップのコーナーがあったらしい。道理で途中からやたらにスケベ口調になっていく。

そして,B面C面と長いメドレー攻撃の最後に「ディスタント・ラヴァー」が歌われる。ここでのマーヴィン・ゲイの力強い歌唱に満足させられるという仕組みだ。ずっと我慢してきた分を「ディスタント・ラヴァー」1曲で取り返すわけだ。というわけで,本作はメドレーよりも単体の曲が良いという結論に達した。

ちなみに本作のヒットは,D面でロング・ヴァージョンが披露されている「ガット・トゥ・ギヴ・イット・アップ」によるそうだ。本曲のシングル・ヴァージョンがヒットしていたことから,そのロング・ヴァージョン入りの2枚組ライヴ盤が売れたのだという。この曲の肝は,この時期にしてベースがキーボードだという先進性だろう。
ライヴ・アット・ザ・ロンドン・パレディアム - マーヴィン・ゲイ
ライヴ・アット・ザ・ロンドン・パレディアム - マーヴィン・ゲイマーヴィン・ゲイ・ライヴ!(紙ジャケット仕様) - マーヴィン・ゲイ
マーヴィン・ゲイ・ライヴ!(紙ジャケット仕様) - マーヴィン・ゲイ

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