「センチメンタル・レディ」ボブ・ウェルチ[No.892]

フリートウッド・マック『枯木』をアナログ盤で購入した。「センチメンタル・レディ」を聴きたいがためである。勿論ボブ・ウェルチの手になるナンバーだ。後にソロ・アルバム『フレンチ・キッス』で再レコーディングしてヒットさせた曲だ。『フレンチ・キッス』ヴァージョンよりもさらに地味な仕上がりだ。しかし,イギリス的な湿り気があるとも言える。どちらのヴァージョンもよい。やはりメロディがいいのだということを再確認した。

フリートウッド・マックはイギリスのブルース・ロック・バンドとしてスタートしたが,ピーター・グリーン脱退後はポップ路線に向かうようになる。アメリカ人ボブ・ウェルチの加入はそのポップ化に拍車をかけることになる。そのうちの一曲が「センチメンタル・レディ」である。ポップと言うには,アコースティック感覚を生かした比較的地味目の曲だ。しかし,メロディが癖になる。今週は,ふとした拍子に気が付くと頭に浮かんでいるということが続いた。

フリートウッド・マックはその名の通り,ミック・フリートウッドジョン・マクヴァーの2人が中心人物だ。リズム隊2人なので,フロントマンが誰になるかによってサウンドが変わるという面白いバンドだった。ブルースからよりポップ路線へ,そして『ファンタスティック・マック』の頃にはMORロックともいうべきサウンドを作り上げていた。その頃,ボブ・ウェルチはハード・ロック・トリオであるパリスを結成していた。

「センチメンタル・レディ」ボブ・ウェルチの自信作だったからこそ,ソロでも取り上げたのだろう。商業的に成功はしなかったパリスのハードロック路線から,はっきりとポップ・ロックに舵を切ったのが『フレンチ・キッス』のヒットを生んだ。AORとして紹介されることもあるアルバムである。聴きやすいポップ・ロックというところだ。しかし,パリスでのハード・ロック・アプローチも上手く生かしているので,ただ甘い口当たりがいいだけの作品ではない。ロック的な部分が適度に残っているのがミソだ。

どちらのヴァージョンもそれぞれ良さがある。ボブ・ウェルチをこの一曲だけで語るのは浅はかだが,代表曲であることは間違いない。もはや故人なので再評価される機会もないだろう。しかし,ロック界に足跡を残した幸運なミュージシャンであった。勿論豊かな才能あってのことだ。
Bare Trees - Fleetwood Mac
Bare Trees - Fleetwood Macフレンチ・キッス - ボブ・ウェルチ
フレンチ・キッス - ボブ・ウェルチParis (re-issue) - Paris
Paris (re-issue) - ParisFleetwood Mac - Fleetwood Mac
Fleetwood Mac - Fleetwood Mac


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