[No.695]『ウィー・アー…ザ・リーグ』/アンチ・ノーウェア・リーグ('82)
We Are...The League/Anti-Nowhere League('82)
久しぶりに,これまで聴いたことの無かったパンク・バンドのCDを聴いた。アンチ・ノーウェア・リーグ。何故これまで聴いてこなかったのかというと,このアルバムが発売された1982年は,ディスチャージ,ディスオーダーなどがアルバムを発表していて,それらはあまり面白いと感じていなかったため,アンチ・ノーウェア・リーグも同傾向のバンドなのかと思いこんでいたため。ところがこのバンドは,80年代デビューのくせにまるで初期UKパンクの音のまんまだった。
まず,ギター2本でガリガリと引き倒すスタイルがよい。2人いても,ギター・ソロなどない。2人ともリフやコード・プレイをユニゾンで聴かせる場合が多い。私が購入したCDには『ライヴ・イン・ユーゴスラビア』がカップリングされていて,このライヴを聴くと2人のガッツ溢れる小細工なしのプレイがよく分かる。
そしてヴォーカルは通称アニマル。濁声でストレートな歌い振り。メロディーがシンプルで,基本的に明るいのが良い。歌い方やメロディー・ラインに初期クラッシュの影響が感じられるのも微笑ましい。82年当時にして,すでに古いスタイルだったことだろう。パンクは速いツー・ビートへと変化しつつあり,オリジナル・パンク・バンドも音楽性を豊かに変化させていた。そんな中で,この音を出したアンチ・ノーウェア・リーグがどの程度支持されたのかは分からないが,今聴くととても真っ当なパンク・バンドとして楽しめる。
初めて聴くパンク・バンドで,これだけの当たりを引いたのは久しぶりだ。嬉しい限りである。まだパンクも探してみる必要があるかも知れない。町田康だったと思うが,「パンクは笑えるものだ」という意味の発言があった。初期UKパンクは聴いていて楽しいし,思わず笑ってしまうこともある。しかし,その後のパンクはどんどん殺伐としたものになっていき,楽しくなくなってしまった。私が知っている,聴いた範囲での話であるが,80年代のUKパンクに多く見られる,速い,重い,真面目という方向のバンドは苦手なのだ。アンチ・ノーウェア・リーグは80年代デビューにもかかわらず,オリジナル・パンクのよいところを受け継いだ楽しいバンドである。
久しぶりに,これまで聴いたことの無かったパンク・バンドのCDを聴いた。アンチ・ノーウェア・リーグ。何故これまで聴いてこなかったのかというと,このアルバムが発売された1982年は,ディスチャージ,ディスオーダーなどがアルバムを発表していて,それらはあまり面白いと感じていなかったため,アンチ・ノーウェア・リーグも同傾向のバンドなのかと思いこんでいたため。ところがこのバンドは,80年代デビューのくせにまるで初期UKパンクの音のまんまだった。
まず,ギター2本でガリガリと引き倒すスタイルがよい。2人いても,ギター・ソロなどない。2人ともリフやコード・プレイをユニゾンで聴かせる場合が多い。私が購入したCDには『ライヴ・イン・ユーゴスラビア』がカップリングされていて,このライヴを聴くと2人のガッツ溢れる小細工なしのプレイがよく分かる。
そしてヴォーカルは通称アニマル。濁声でストレートな歌い振り。メロディーがシンプルで,基本的に明るいのが良い。歌い方やメロディー・ラインに初期クラッシュの影響が感じられるのも微笑ましい。82年当時にして,すでに古いスタイルだったことだろう。パンクは速いツー・ビートへと変化しつつあり,オリジナル・パンク・バンドも音楽性を豊かに変化させていた。そんな中で,この音を出したアンチ・ノーウェア・リーグがどの程度支持されたのかは分からないが,今聴くととても真っ当なパンク・バンドとして楽しめる。
初めて聴くパンク・バンドで,これだけの当たりを引いたのは久しぶりだ。嬉しい限りである。まだパンクも探してみる必要があるかも知れない。町田康だったと思うが,「パンクは笑えるものだ」という意味の発言があった。初期UKパンクは聴いていて楽しいし,思わず笑ってしまうこともある。しかし,その後のパンクはどんどん殺伐としたものになっていき,楽しくなくなってしまった。私が知っている,聴いた範囲での話であるが,80年代のUKパンクに多く見られる,速い,重い,真面目という方向のバンドは苦手なのだ。アンチ・ノーウェア・リーグは80年代デビューにもかかわらず,オリジナル・パンクのよいところを受け継いだ楽しいバンドである。
この記事へのコメント