[No.678]『Maniac Tour ~PERFORMANCE 2014~』/山下達郎

「Maniac Tour」と題された山下達郎のコンサートに行ってきた。タイトルの意味は,長い間演奏してこなかった曲,これまでほとんど演奏する機会がなかった曲などで構成するコンサートということ。したがってヒット曲はやらない。「RIDE ON TIME」「クリスマス・イヴ」もなし。果たして何曲分かるのだろうか,そもそも楽しめるのだろうか,という不安を胸に参加したのだが,これはこれで面白いライヴだった。

聴けば全曲分かる,というほどアルバムを聴き込んでいるわけでもなく,もちろん持っていないアルバムもある。しかし,知らない曲ばかりだったらという予想に反して,全く知らなかった曲は1曲だけだった。ただしアカペラものを除いての話だ。『オン・ザ・ストリート・コーナー』シリーズは基本的に興味がないので一枚も持っていない。ともかく,シングル曲以外であっても思いの外知っていたのでありがたかった。

楽しめるのだろうか,という不安は始まってまもなく簡単に払拭された。いつものバンド・メンバーの力強い演奏に,どんな曲でも大丈夫だと安心することができた。今回は比較的初期の頃の曲が多いので,特にベースのファンキーなプレイが大々的に炸裂していた。チョッパーしまくりで,すっかり乗せられた。

MCでは,果たして本当に盛り上がってくれるのか,と不安だったという胸の内を明かした山下達郎だったが,それは観客も同様で,お互いに手探り状態と思える立ち上がりだったように思う。しかし,結局は大いに盛り上がった観客と,嬉しそうにニコニコしていた達郎という図でライヴは終わったのだった。

師匠である大滝詠一の死に関してラジオ番組で追悼特集をしたり,コメントを発表したりという動きがなかったようなので,ライヴで何かやるのではないか,という予感はあった。思った通りだった。勿論余計なコメントは一言も無し。ただ,大滝詠一の残した曲をちょっとずつ織り込んで,それでもかなりの数を詰め込んで彼なりに追悼していた。途中思わず涙が出そうになったが,しんみりとせずあくまで明るくやってのけた達郎だった。

ヒット曲なしでもこのクオリティのコンサートができてしまう山下達郎に驚きを覚えると共に,やはり楽曲の充実度を実感させられた。近頃のタイアップ絡みのシングル曲にはない,新鮮で意欲的な楽曲の輝きに改めてスポットを当てるという意味でも意義のある企画だった。これを機に今後ああいう気合いのこもった曲を書いてくれれば,とも思った。

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