[No.549]『ライヴ・フロム・ロンドン1985』/スティーヴ・マリオット

Live From The Camden Palace/Steve Marriott
WOWOWで放送されたスティーヴ・マリオットのライヴを観た。1985年、スティーヴ・マリオット30代後半頃のライヴで自身のギター、ヴォーカル+ベース、ドラムの3ピース・バンド・スタイルでの演奏だ。スモール・フェイセズ、ハンブル・パイ時代の代表曲にブルース、R&Bナンバーを加えたセットリストは納得の選曲。それにしてもヴォーカルの素晴らしさといったら。ライヴだけに体ごとぶつかってくるような熱演につい涙腺が緩むのは、彼の悲惨な最期が頭をよぎるからだろう。

真っ赤なシャツにオーバーオール姿のスティーヴ・マリオットは、スモール・フェイセズ時代のモッズ・スタイルのかけらもない田舎のおっさんのようだ。インタビュー映像が収められているが、そちらの方がスーツをちょっと崩した着こなしでおしゃれである。二人目の子どもが生まれたとか、自分が楽しいからロックをやっているんだとか、なかなか心に残る発言が多かった。

曲間のMCはリラックスした感じだが、曲が始まると熱くシャウトする姿はさすがスティーヴ・マリオット。しかも、インタビューにあったように、演奏するのが嬉しくて仕方がないという様子のたびたび見せる笑顔が印象的だ。「ワッチャ・ゴナ・ドゥ・アバウト・イット」に始まり、「オール・オア・ナッシング」「ほら穴の30日」「アイ・ドント・ニード・ノー・ドクター」と代表曲が次々に繰り出される。ヴォーカルとともにギター・プレイも熱い。

アンコールで「ウォーキング・ザ・ドッグ」の超スロー・カバーからなだれ込む「ティン・ソルジャー」。正しくこれでおしまいという感じで盛り上がる。スモール・フェイセズ時代以外の映像はなかなか観ることがないので、このソロ時代のライヴは貴重なのではないだろうか。『ロッキン・ザ・カムデン・パレス:ライヴ・フロム・ロンドン1985』のタイトルで日本盤DVDも発売されているようだ。

寝煙草が原因の火災で44歳という若さで命を落としたスティーヴ・マリオット。インタビューの中で、バンドが金儲けに走ったらすぐ辞める、と言い、その後は新しいバンドを作ると笑ったスティーヴ・マリオット。ならば当然天国でロニー・レインと一緒にバンドを組んでいることだろう。



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この記事へのコメント

2012年07月18日 16:12
晩年のスティーヴ・マリオットは、小さな会場で演奏することを心から楽しんでいたようですね。
寝たばこまではいかないものの、煙草の火の不始末には気をつけようと思います。
2012年07月22日 12:50
インタビュー中もずっと煙草を手にしているスティーヴ・マリオットの映像を見ながら、おいおい、気をつけてくれよ、と思わずツッコミを入れてしまいました。

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